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いよいよピッティ 〜Pitti Immagine Filati

今年もまたやってきましたこのシーズン。
今、我が社紡績部は、イタリアのピッティフィラーティ出展へ向けてのラストスパート、
残すところあと1ヶ月をきった!!

ピッティフィラーティというのは、イタリア、フィレンツェで催される、ニット糸の最高峰の展示会である。
佐藤繊維は2007年に初出展。工業用梳毛糸では日本企業初だった。(!)
テキスタイルデザイナーとしての腕の見せどころ。もう〜テンションはあがりっぱなし!!


ピッティ出展に至るまでは、これまた長〜いストーリーがある。
振り返ること、12年前--
Made in China に押され、ニット工場としての生存も危うかったころー


当時は面白くもない糸をつくり、また糸から製品もつくっていた。
イタリアの糸メーカーから仕入れていた糸は、自分達ではどう逆立ちしたって作れないものだった。
しかしある時、なんとこのイタリアの糸メーカーから工場見学に来ないかと招待を受けたのである。


・・・これはもしかして、糸づくりのノウハウが真似できるかもー という気持ちが正直あった。


現地で迎えてくれたのは、イタリア人のイメージそのまま、恰幅のいい工場長、そして通された工場内は、
工場というよりもアトリエと呼ぶべきものだったと思う。
改造されまくった機械があちらこちらに並び、実際に見せてもらった糸づくりの行程に、


あ、そうか!  とパズルが解けた思いだった。


そして何よりも強烈な印象として残ったのは、


見ろよ! ここで俺たちが、世界のファッションをつくってるんだぜ!     


という職人達の誇り、クリエーター魂だった。


その後、初めてピッティ・フィラーティ展に足を運ぶことになる。


初めて訪れたピッティで何よりも強烈だったのは、糸そのものもそうだが、そのプレゼンテーションだった。
それはもう、アート展か何かに迷いこんだかのようである。
自分達がつくっている糸って・・・  一体何なんだ???   と、もの凄いショックを受け、帰りの飛行機の中でも シ〜ン。


さて、帰ってきて目のあたりにしてきた糸づくりをそのまま真似-- できなかった。


違う。

あいつらに負けない、自分たちの糸をつくって、いつかピッティに出てやる!!

という思い。それがこのイタリア旅行の最大の収穫だった。
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(~vol.2 へ続く!)

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