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いよいよピッティ vol.4 〜Pitti Immagine Filati

vol.4 ~ 初めてのピッティ(最終章)


2007年、遂に夢のピッティへやってきた。

最初に訪れた時の感動や衝撃を、今ここに至るまでの道のりを、思い出す間も短く、いざ出陣である。
割り当てられた自分たちのブースを探すと、おおよそ人が通りそうにない、地下の一番隅に見つかった。愕然としたが、ここで、前回記したジャパンクリエイションの初出展時の経験を、活かすことができた。
照明係を口説き落とし、わざと明かりを暗くするなど、目立たない場所なりに、出来る限りの工夫を凝らし、来客を待つ。
しかし、それにしても全く人通りがない。初日の午前中、来客はたった1組。


ところが。


午前中に立ち寄った人が噂を広めてくれたらしく、午後になって、いきなり人が集まり始めた。そしてあっという間に溢れかえったのである。


挨拶を交わし名刺をみたら、なんとそこには、GUCCI の名が。
思わぬビッグネームに興奮しながら、家内に声をかけると、同じく商談中の彼女の相手は、なんとLouis Vittonだった。その後も、名だたるインターナショナルブランドのデザイナーの名刺が増えていき、ここから一気に取引が始まった。 

(この初出展後に、初めて海外に輸出した糸のうち、Nina Ricci の黄色のカーディガンに使われたものを、米初の黒人大統領の就任式で、ミッシェル大統領夫人がお召しになった訳である。全く、こんなことも起こるか、という出来事であった。)

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そして、1年後。昨年のピッティでは、割り当てられたブースの場所の良さにびっくりした。

一昨年の評判で、いきなり1階の中心部分に引っ越しである。
しかも、なんとも嬉しいことに、前年来てくれたブランドのデザイナー達と、まるで旧友に再会でもしたかのような、挨拶を交わすこともできた。

他のブランドと一線を画すCHANEL との取引が始まったのは、この2度目の出展時であった。
歴史を通し裏付けされてきた、その品質とデザインは、服飾を専門に勉強した者にとって(またそうでなくても)やはり永遠の憧れの存在でもある。 CHANELというブランドとの取引は、自分自身にまた新しい自信を与えるものでもあった。



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実は、この時のピッティは大好評に終わりながら、為替の影響で商売としては失敗に終わり、今年のピッティは正念場である。


いよいよ明日は出発だ!

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